Invitation

’05年度 美術公募団体 新会員選抜展　2006.1.12-21

　前回、すこし公募団体のことを書かせてもらいましたが、この新会員展は、やってよかったと出品作家も話し、私もそう思います。たとえ大きな流派でも、そこに閉じこもりはよいはずはなく、進んで他流試合をしないと自分を失いがちになる。まして他流などとうに薄れた今、岡本太郎ではないけれど「芸術はバクハツだ」と自由解放にあえて挑まなくては―
　この太郎さんの名セリフは、すべて本人独創、即興のテレビCMのひとつですが、バクハツといっても、大音響の血みどろな破壊と違って、全身全霊が宇宙に向かって瞬間々々に無条件にパーッとひらくこと。まさに芸術制作の真骨頂です。
　小さいながら、この展覧会も、出品作家が自分の殻にとらわれず、内に外にパーッとひらいてほしい道場であり、絵画の活性化に果たす寄与は小さくないでしょう。主催者側もこの不況下、これからも何とかメセナ（企業の文化支援）の灯をかかげ続けて頂きたいと念願しています。

美術評論家
川崎市岡本太郎美術館館長
村田　慶之輔

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